お世話になっております!開発アルバイトの山本です!!
2024 2/23 ~ 2/25 の2泊3日で軽井沢合宿を行いました。そしてメインプログラムとして3人ずつの5チームに分かれて開発を行いました!!
テーマは「業務改善ツールを作りまくる」です!!
ということで本記事では、チームごとに技術的な観点でまとめるものとなっております!
なのでスプーキーズ総出で記事を執筆、ということになります、わくわくですね。
※案件の内容などを含む場合は一部省略して記載しております。ご了承ください。
下記5チームのうち、今回は水玉の麒麟とfreezingの成果物について公開したいと思います!
水玉の麒麟
チーム名の由来
マジカルバナナをして、詰まったワードとその前のワードの組み合わせ。
作成したもの
- ①「Slackリアクションランキング通知」SlackBot
- ②「勤怠とプロジェクト作業実績との差分通知」Slack Bot
モットー
ブレスト
日頃のルーティン作業 & それに対しての課題を出し合い、4つの事象に分類。
- (negative)手間↔(positive)便利
- (negative)事務的↔(positive)楽しい
ネガティブをポジティブに持っていく。
その中でも、みんなに関心・関連のあるもの/合宿期間で実現性の高いものをピックアップ。
誰でもメンテしやすい、も目指し、アーキテクチャは最小限に。
①「Slackリアクションランキング通知」Slack Bot
モチベーション
スプーキーズメンバーは京都と東京の2拠点でそれぞれ活動しています。
GatherやSlackでの同期・非同期コミュニケーションは積極的に行っていますが、とはいえメイン拠点が違ったり在宅ワークベースでオンラインのみだと、
会話のきっかけがつかみにくかったり、共通の話題を探しにくかったり。
コミュニケーションの円滑化が進むとメイン業務も進めやすいですよね!
ということで、コミュニケーションのきっかけ作りとして、社内でどんな投稿に注目があったのかをエンタメ的にわかりやすくしよう!
とのことで作成されたのがこちら リアクションランキング。
※リアクションとは投稿されたメッセージにつけられる絵文字のこと。
技術構成
- GAS
- Slack API(+ Slack App)
実装概要
メインロジックはGASで実装。
Slack APIのconversations.historyを利用して、Slackの過去投稿を取得。
api.slack.com
事前に、Slack Appを作成し、OAuthToken等のAPI実行に必要なCredentialsを取得、また、API利用に必要なScopeを付与しておきます。
GAS上でSlack APIを呼び出す処理を実装し、取得できたSlackの過去投稿群を元に、
1週間のうちでリアクションの多かった投稿5件をランキング形式に整形し、指定のチャンネルに投稿するように。
- Slack上でSlack App呼び出し(メンション)→GAS実行→Slack APIで呼び出し元チャンネルへメッセージ投稿
- GASで定期実行のトリガー設定→GAS実行→Slack APIで特定チャンネルへメッセージ投稿(TODO)
盛り上がっているメッセージが一覧化できて、いろいろなリアクションが沢山見れて、Happyですね!
②「勤怠とプロジェクト作業実績との差分通知」Slack Bot
モチベーション
前提として、日々の勤怠管理には「HRMOS勤怠」を利用しています。
hrmos.co
Slack連携も容易に可能で、Slackの業務連絡を行うgeneralチャンネルでは、朝には出勤記録用の「@HRMOS勤怠 in」のメッセージが飛び交っています。
一方で、勤怠と紐付ける形でプロジェクトの採算管理も行いたいのですが、HRMOSには「どのプロジェクトで・何時間稼働したか」(以下、プロジェクト実績)を記録する機能はあるものの、売上・コスト・利益などの採算管理はできないようです。
www.ieyasu.co
www.ieyasu.co
プロジェクト実績とプロジェクトの採算含めた諸情報の管理(プロジェクトマスタ的な)を連動して管理したいため、権限や承認フローを厳密に必要としている勤怠の記録・管理はHRMOSで扱うものとし、それ以外の情報の記録と集約(HRMOSの勤怠データの転記含む)は、現状ではスプレッドシートで行なっています。
※プロジェクト実績の記録をHRMOSの機能に任せることもできますが、プロジェクト情報の2重管理になるのを避けた経緯があります。
※諸々内製でシステム化すれば解決しますが、コスト等踏まえて、軌道に載せやすい・拡張性が高い・運用カバーしやすい、という点でスプレッドシートを採択しています。ただしデータ構造が壊れやすい側面はあり課題。
※ドンピシャなSaaSあれば検討するのですが...、意外とない...?
余談として、スプレッドシートに集約した各種データは、Looker Studioで可視化して活用を図っています。
さて、このプロジェクト実績について、日々の退勤前に記録していくのですが、合計時間が勤務時間と一致するように記録してもらっています。
週の頭にHRMOSからスプレッドシートへの勤怠の転記を行うことで、「プロジェクト実績確認シート」というところで集計を行い、勤務時間とプロジェクト実績時間とに差分があれば、セル上で差分が分かりやすく表示されるようになっています。
基本的には、該当者が自身で気付いて修正してもらえたらいいのですが、そうでない場合、該当者にその日の実績の見直し・記入を通知するフローになっています。
この辺り、総務担当者が人力で行っている部分も大きく、スプレッドシートで簡略化している、とはいえ、週頭に人数×5日分の作業実績の差分を出して、それぞれまとめて通知して、さらに確認までして…というのは地味に大変な作業…。
この めんどくさい を肩代わりしてほしい…!
というのが本botの背景となっています。
技術構成
- HRMOS勤怠 API
- GAS
- Slack API(+ Slack App)
実装概要
まず、スプレッドシートでは、下記のシートが存在します。
- ①勤怠シート
- ②プロジェクト実績入力シート
- プロジェクト実績情報を日・メンバー・プロジェクト毎に記録
- ③プロジェクト実績確認シート
- 「勤怠シート」の勤務時間と「プロジェクト実績入力シート」のプロジェクト実績時間とを集計し、日・メンバー毎に差分有無を含めて表示
また、勤怠情報は、HRMOS勤怠上でCSV出力可能で、この結果をスプレッドシートに転記していました。
一方で、HRMOS勤怠 APIを利用すれば、同様の結果を取得可能です。
HRMOS勤怠 API:指定された月の日次勤怠データの一覧
ieyasu.co
踏まえて、全体の処理フローとしては、下記としました。
- [Slack] プロジェクト実績差分確認botの呼び出し→GAS実行
- [GAS] HRMOS勤怠 APIの「指定された月の日次勤怠データの一覧」APIを実行し、取得結果を「勤怠シート」に入力。
- [GAS] 「プロジェクト実績確認シート」で差分が発生しているセルの該当日・メンバー・差分時間を取得・整形し、Slackの呼び出し元チャンネルにメッセージ投稿
結果はこちら。
「実績差分ありませんかスプ」Botの誕生です。
絵心のあるメンバーがさっとイラストを描いてくれました〜。
実績ポリス版スプーくん(スプーキーズのマスコット)です。
課題としては、
- 勤怠情報のスプレッドシートへの転記の自動化、定期実行化
- HRMOS勤怠 APIで取得する期間と入力シートの範囲の考慮
- HRMOS勤怠での見かけ上の勤務時間とAPIで取得される勤務時間の値が異なるケースがある?(要調査)
など。
水玉の麒麟まとめ
チーム内で2つの成果物を発表でき、過程でもブレストやペアプロなどしつつ、ワイワイ開発できて楽しかったです!
運用に載せれるレベルまでもう少しというところで時間切れとなりましたが、社内での必要性はあるので、どこかで時間を見つけたいところ...!
総務メンバーも巻き込んだチーム編成だったので課題感のベクトルもそうした方面にも伸び、他のチームにはない特色が出たかと思います。
今後は、作ったものをちゃんと運用に載せきるところまでやっていきたいものです!
チーム「水玉の麒麟」、みんなありがとう!
freezing
チーム名の由来
冬の軽井沢がめちゃくちゃ寒くて全員寒がりだったため。
スプーくん
ChatGPT※を使って、困りごとや雑談など、Slackでメンションをうつだけで何でも答えてくれるスプーくんという心強い仲間がいます。 そんなスプーくん、もっと活用したいよね!
スプーくんによる今日のTimesまとめ
Slackには各メンバーの個人チャンネルであるTimesがあり、そこにはざっくばらんに書き込まれたいろんな情報が埋もれています。そんなTimesの内容を日々要約して記録できれば。。。。要約.........そうか!スプーくんだ!!
ということで、スプーくんに特定のコマンドを投げることで、Slackに投稿された1日分のメッセージを要約してくれるように機能を追加しました。
スプーくんによるブランチ名自動生成
SpookiesではClickUpというタスク管理ツールを利用しています。 すべての開発作業はClickUpに起票されたチケットドリブンで動き始めるため、ClickUpのチケットIDを開発用ブランチ名に含め、さらに大体の対応内容が分かるように内容に沿った英単語を羅列してブランチ名を決定しています。 その作業が地味に面倒。。。。これもスプーくんにお願いしたい!
ということでClickUpのAPIも使いつつ、チケットIDをスプー君に投げるだけでブランチ名を勝手に考えてくれるように機能を追加、、、、したかった、、、、。
機能自体は追加できたのですが、問題はClickUpのAPIキー。 こればかりは個人個人のアカウントに紐づくデータのため、Slackbotであるスプーくんに持たせるわけには行かず、機能追加とまでは行きませんでした。 が、Chrome拡張機能などで実装すれば実現はできるのではないかと検討中です。
SpoGPTの開発促進のためのローカル実行環境整備
と、ここまでローカルで機能追加の開発をしてもらっていましたが、メンバーから「ローカルで動作確認したい!!」の声を受け、ローカル実行環境の整備を行いました。これによって今後スプーくんの開発が促進されればよし!
問題は多くのAWSサービスありきで動作していること。 これを解決するのに、localstackというローカルAWSエミュレーターを利用しました。 大体は解決できたのですが、問題はスプーくんがSlackbotであるということ。。 Slackbotをローカルで動かすのはかなり難しく、裏技的にlocalhostを外部公開してそのURLをSlackbot側に設定するという手も無くはないのですが、セキュリティ的に不安が付きまといます。 この点に関しては引き続き、調査・アイデアの募集中です!
※ChatGPTの運用について
- 基本的にChatGPT APIの利用に際しては、入力データを学習利用させないオプトアウト設定をしています。
- 機密情報については入力していません。
今回はここまでです!
後半の3チームもぜひお楽しみに!